ガルバリウム屋根の塗装は本当に必要?
金属屋根の中でも耐久性が高いとされているガルバリウム鋼板屋根材ですが、メンテナンス時に塗装工事の提案が入ることがあります。
本当にガルバリウム鋼板屋根にも塗装は必要なのでしょうか?気になった方はぜひ今回の記事をご覧になってください。
錆びにくいガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、正式にはアルミニウム亜鉛合金メッキ鋼板のことです。アルミニウムや亜鉛が主材料となっています。薄い板状に加工しやすく、軽量であるため、屋根材や外壁材として近年よく採用されています。
ガルバリウム鋼板が選ばれる理由は、トタンなどのシンプルな鉄板よりも圧倒的に錆びに強く、耐久性が高いという点です。断熱を施せば、室内の気温を一定に保つことができますので、金属材のデメリットを解消でき、高価ではありますが、人気の高い屋根材です。
ガルバリウム鋼板に塗装メンテナンスが必要な理由
アルミニウムが主成分ですが、もともと錆びやすい金属を使用しています。
新製品に塗装する必要はありませんが、金属が主材料となっていることから、金属も雨風にさらされることにより、表面が傷ついたり、コーティングが剥がれたりすると、表面を塗装で保護しなければなりません。金属部分を露出したまま放置すると、金属素材特有の錆びが発生し、劣化してしまいます。
一度錆びが発生すると、知らない間に錆びが移っていきます。赤錆などは、その他の金属や建材にも移りやすく、外観を著しく損ねてしまうでしょう。
金属の錆びは、劣化すると穴開きや割れの症状につながり、屋根であれば雨漏りの直接の原因となってしまいます。
錆びで耐久性が落ちた箇所は、変形することがあり、建物の耐久性や耐震性を低下させる恐れがあります。
こうした理由から、錆び始める前にガルバリウム鋼板の再塗装メンテナンスを実施しなければなりません。
ガルバリウム鋼板の再塗装タイミングとは?
ガルバリウム鋼板製の屋根材を注意深く見ていると、錆びや変形などを発見することがあります。
錆びは、急にできるものではなく、少しずつ進行していくものですので、錆びをみかけたら早急に錆び落としや再塗装を行う必要があるでしょう。
塗膜の状態を見て判断する場合は、色あせやひび割れの症状を見つけたら、塗り替えのサインです。ひどくならないうちに、ガルバリウム鋼板屋根材の塗り替えメンテナンスを依頼しましょう。
屋根材の耐用年数がわからない、塗装すべきかどうかわからない、といった場合でも屋根や住宅の総合点検を定期的に実施し、外部からは見えない箇所で、錆びや雨漏りが発生していないかをチェックしてもらったほうがいいでしょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。