塩ビシート防水って何?

屋上やベランダ・バルコニーには、防水工事が必要です。防水工事の施工法のうち、シート防水には、塩ビシートやゴムシートによる防水工事があります。
今回は、寿命も長く、短期間で施工でき、熱や摩耗にも強い「塩ビシート防水」についてご紹介します。
寿命が長い塩ビシート防水のメリット
塩ビシート防水は、10~15年と寿命が長く、ウレタン防水などの他の防水工法よりも優れた点が多い施工法です。
基本的には、シートを貼り付けていく施工方法です。下地には多少の凹凸があった場合でもシートを被せていくので、平らな床面になります。
熱や紫外線に対して強い耐性を持ち、耐摩耗性により防水層の上を歩くことができます。屋上緑化やガーデニングも楽しめます。
しかし、塩ビシート防水は、密着工法と機械式固定法などの特殊な方法を使って施工する必要があります。
その代わりに短期間、低コストで仕事ができる点がメリットになっています。
工法によりもよりますが、平均単価は1平米あたり5000~7000円です。
長寿命でメンテナンスもそれほど必要がなく、防水層が破損した場合でも同様に塩ビシートを被せて施工する補修方法でも問題ありません。
複雑な形状の屋上、ベランダ・バルコニーには不向きですが、学校、病院、ビル、ALCやRC造の建築物などでは、塩ビシート防水が向いています。
塩ビシート防水のデメリット
ウレタン防水に比べると施工が難しく、専門性が要求されます。施工経験のない業者には施工ミス注意しなければなりません。
シートを貼っていくので、複雑な形状に貼る場合は、作業が難しくなります。シートのつなぎ目部分をきちんと施工しなければ、漏水・雨漏りの原因となることがあります。
塩ビシート防水独自の2つの防水工法
塩ビシート防水には2種類の施工方法があります。
・密着工法
施工単価は、1平米あたり4500~5000円です。
寿命は10~12年でメンテナンス不要です。
塩ビシートを直接張り付ける施工法で短期間で仕上がります。通気性がなく、下地は平らでなければ施工が難しくなります。下地処理を丁寧に行う必要があります。
シートの上を歩くことはできますが、施工後に接着剤が剥がれることがあります。
・機械式固定法
施工単価は、1平米あたり5500~7000円です。
寿命は15~20年でメンテナンス不要です。
雨漏りに強い施工法です。接着剤を使用せず、コーナーや端末部にシート鋼板をドリルで固定して塩ビシートを接合します。下地の調整が不要で、熱風などで接合部を瞬間的に接着しています。
躯体に直接塩ビシートを貼り付けるわけではありません。
そのため、振動によるシートのひび割れや亀裂などが少ない施工法です。
また、絶縁工法にもなっているので、水蒸気が溜まってシートが膨れることもありません。改修工事にも適しています。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。