塗料の1液型と2液型とは?

見積書や詳しい工事の内容を見ていると、塗料の種類の中には1液型や2液型があるということが次第にわかっていきます。
塗料の1液型と2液型については、塗料の基本的な知識として知っていると何かと役立ちます。
全ての塗料には1液型と2液型がある!
1液型や2液型の分類は塗料の種類やグレードには無関係です。
もともと塗料は、2液型しかありませんでした。2液型とは、塗装前に主材と硬化剤の2種類を混ぜ合わせて使う塗料のことです。2液型はどのような用途にも対応でき、素材を選びません。
耐久性も高く、塗装した後に塗膜の剥がれなどのトラブルが少ないのも2液型の塗料です。
一方の1液型は、塗料を混ぜる必要がなく、手間や時間を省くことができます。
しかし、2液型に比べると使用箇所が限定されており、耐久性が少し犠牲になっています。値段が安いのは1液型のメリットです。
1液型は、高い技術を必要とせず、初心者にも取り扱いやすい塗料です。
2種類の塗料のメリットの比較
1液型は価格が安く、2液型は耐久性や耐候性に優れています。
1液型は、そのまま使用でき混合や撹拌の手間が必要ありません。塗料が余った場合でも別の日に使えます。
2液型は、混合する前であれば長期間安全に保管できます。塗装できる素材は2液型のほうが種類が多く、どのような素材にも塗装可能です。
2種類の塗料のデメリットの比較
2液型は1液型よりも価格が高く、1液型は耐久性や耐候性が低いとされています。
1液型は保管しにくく、塗装できる箇所や素材が限定されており、多用途には使えません。
一方の2液型は、混合前は保管しやすい塗料ですが、混合した後はすぐに使い切る必要があり、余っても保管できません。
2液型は、混合や撹拌の手間が必要で、初心者には取り扱いにくい塗料です。
2液型のほうが優れている
1液型と2液型には、それぞれメリットやデメリットがあります。
塗装の専門家は、2液型を選択することがほとんどです。
塗料の性質をよく知っており、撹拌して塗料を使いきるまでの段取りやスケジュールもよくわかっているからです。
また、2液型のほうが、耐久性や耐候性が高く、寿命も長くなります。
2種類の塗料の単価にはそれほどの違いはなく、2液型のほうが1割ほど高く設定されています。
プロが塗装するなら2液型です。見積書で1液型や2液型の区別がなかった場合でも必ずどちらの塗料を使って塗装する予定なのかを確認するようにしましょう。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。