ベランダ・バルコニーの防水工事ならFRP防水
屋根や外壁の塗装には詳しい場合でも、ベランダ・バルコニーにも塗装と同じように防水工事が必要だということを知っていますか?
初めて聞く方は、防水工事が必要な理由や代表的な防水工事である「FRP防水」について紹介しますのでよく覚えておいてください。
FRP防水の解説
ベランダ・バルコニーの防水工事では、耐久性の高い防水層を作ることができるFRP防水が主流です。
FRPは、繊維強化プラスチックのことです。英語ならFiber Reinforced Plasticsです。
住宅のベランダ・バルコニーの防水工事で使われるFRPは、白いシート状でガラス繊維を混ぜたプラスチックの樹脂です。FRPは、高い防水性があるだけではなく、軽量で強度のある素材です。成型も簡単です。
応用範囲も広く、防水工事の他には、自転車や車の各種パーツ、ボート、バスタブなどに使用されています。
FRP防水は、摩耗に強く、ベランダを歩いて洗濯物を干す場合には、毎日歩くような場合でも破損や剥がれなどが発生しにくい素材です。
伸縮性がなく、広い場所には使用しにくいというデメリットがあります。
また、プラスチックは基本的に紫外線に弱く、劣化しやすいというデメリットもあります。
5年ごとなど定期的にトップコートの塗り替えは必要です。
FRP防水工事の方法
コンクリートなどの下地に下塗り材(プライマー)を塗布し、FRPシートを敷きます。
その上にポリエステル樹脂を塗装していきます。
FRPシートとポリエステル樹脂は何層にも重ねるように塗り重ねていきます。重ね張りした部分が硬化すると、プラスチックのような防水層が形成されます。
最後にトップコートといって、防水層の表面に保護塗料を塗り、強度アップと紫外線対策を施します。
FRP防水は、FRPシートを重ね張りしていく施工法です。施工期間も1~2日間で、他の防水工事と比べても短期間で施工が終了します。
トップコートや防水層の補修工事について
防水工事が終わった後を見ると、白や透明ではなくグレーの色をした塗装面が目に入ります。
一番表に出ているグレーの塗装のことを「トップコート」と呼んでいます。
グレーではなく、白、黒、グリーンなどの色もありますが、トップコートの目的は防水層を熱や紫外線の影響から劣化するのを防ぎ、保護するためです。
トップコートは、5年ごとに塗り替えが必要です。防水層までの破損やトップコートの剥がれなどがみられる場合は、防水層とトップコートの両方の再施工を行います。
防水層の耐用年数は、主に10~15年です。2~3回目のトップコートの塗り替え時には、防水工事のやり直しが必要でしょう。
また、ベランダ・バルコニーの水溜まりの発生、雨漏り、藻・苔の発生時は、早期にベランダ・バルコニーの防水工事が必要です。
一級塗装技能士、建築士、雨漏り診断士など建築に関する資格を多数取得しています。
建築塗装に30年携わっており、その経験に基づいた情報提供をおこなっています。